No.693 法改正試案パブリックコメント
平沼@NMAです。
前回
、飲酒運転厳罰化試案についてご紹介しましたが、その中でNo.691にて
良永さんが触れられているひき逃げについて今回は書きたいと思います。
危険運転致死傷罪が新設された後、飲酒死亡事故は減少しました。同時にその
厳罰を恐れ、被害者を放置して逃げ去り、酔いが醒めてから出頭するといった
ケースも増加してしまいました。
これは危険運転致傷罪より業務上過失とひき逃げの併合罪の方が軽い量刑で
あることを利用した悪質な犯罪です。
今回の試案では、飲酒運転と同様にひき逃げの量刑についも2倍へと厳罰化され
ています。しかし、ひき逃げは危険運転と業務上過失、各々の併合罪で10年もの
量刑差が生じてしまいます。
これでは、被害者を助ければ罪が重く、逃げて酔いが醒めてから出頭すれば罪が
軽くなるといった悪質な犯罪とのいたちごっこにもなりかねません。
助かる命を置き去りにするような「逃げ得」を無くすためには、逃げても決して得に
ならない法にすべきと個人的には考えます。
警察庁では、ここで取り上げた飲酒運転厳罰化試案を含む道路交通法改正試案に
ついて、下記のように今月28日(日)までパブリックコメントを募集しています。
試案には飲酒運転厳罰化だけでなく、高齢運転対策、自転車利用者対策、事故被害
軽減対策(高速道路での後席シートベルト着用義務化)なども盛り込まれています。
皆さんも一度、お読みいただき、ご意見があれば是非、送られることを願います。
些細なことに思えても、こうした事にひとつひとつ声を上げていくことも我々ドライバー
の責務のひとつではないでしょうか。
■道路交通法改正試案および意見の募集
警察庁ホームページ
内
『道路交通法改正試案』に対する意見の募集について
NPO法人NMA ~No More Accident ~